logo

2007年10月10日水曜日

モギコク本場の資料を読んで I

代表の石倉です。先日見学に来てくださったI.M.さんからお借りした全米(NMUN)の資料などを学科研修の移動バスの中で読みました(全部ではありませんが)。そこで今回はこれらの貴重な資料を読んだ感想なんかを書こうと思います。今回はその第一回目です。

今回お借りした資料は


  • 2006 NMUN BACKGROUND GUIDE (UNHCR)

  • UBCMUN Delegate Handbook

  • 2006 NMUN conference program


の3点です。そのうち3つめの”2006 NMUN conference program”は「募集要項」のようなものです。

2006年の全米大会のテーマは「教育を通した平和促進」だったらしく、安保理、総会とICJ、経社理の他にも、"specialized agencies and related organs"、"inter-governmental organizations"が設定されています。

プログラムを見ますと全日と大きく変わるわけではありません。スピーカーズ・プログラムに相当する"Guest Speaker's Program"も用意されています。代表団会合もあるようです。会議時間という観点から見れば全日とほぼ変わらないと言ってもいいでしょう。ただ異なるところもあります。まず議長選出もやっているところ、それから最後の懇親会が"Dance"と表記されていることくらいでしょうか(笑

また、用いる用語も若干異なるようです:

  • 非公式討議:informal debate --> moderated debate

  • Point of Information --> Point of Inquiry


最初にあげた"2006 NMUN BACKGROUND GUIDE (UNHCR)"は非常に親切に作られていて、「ポジペのサンプル」や「全米大会における決議・レポートの書き方」などで文章の書き方を解説したり、「模擬会議で求められるもの」や「全米大会でのあなたの大使としての役割」などの項目が前半は続いています。これらの文章は非常に有用なので、こいつらの全訳に取りかかろうかと思案しています。

それではここら辺で紙面が尽きたので、それではまた♪

2007年10月6日土曜日

1周年記念:全日へ向けた常識講座 -- nationとstateの違い --

石倉です。今日(10月6日)は札幌模擬国連設立1周年記念日です。ちなみにこの日は日本がコロンボプランに加盟した「国際協力の日」であり、ピーナッツランドM市が「すぐやる課」を設置した「役所改革の日」でもあります(笑

全国規模大会に行ってときどき聞く老・神メンの言葉に「nationとstateの違いくらいわかるよね」があります。はて、何のことでしょう?私農学部ですが何か?ww

そんな悩めるモギコッカーのために!今さらそんなこと聞けないよというあなたに!ここで幹部会議の成果を披露しちゃいます!!(誰 ww

まずは辞書(今回はOALD 7th edition)をひきましょう:


nation
a country considered as a group of people with the same language, culture and history, who live in a particular area under one government

state
a country considered as an organized political community controlled by one government



うーん、さすが辞書。違いがよくわからないw。そこで、もっと根本的に「国家って何?」から入ってみましょう。今知りたいnationとstateの違い、というのは、さしあたりDRを書くときに問題になるので、「国際法上の国家の用件」を調べれば良いことになります。ここで用いるのは「国家の権利義務に関するモンテヴィデオ条約」です。そこでは以下の4点を上げています:

  1. a permanent population(恒常的に人が存在すること)

  2. a defined territory(確定した領域)

  3. government(政府)

  4. capacity to enter into relations with the other states(他国と関係を構築する能力)

というわけで、これを考慮して先ほどの辞書を見てみましょう。するとどうでしょう。最後の項目を除いて考えれば、nationは3用件を満たしていることがわかります。それに対してstateは3番目のgovernmentしか満たしていないのです。

つまり、なにか行動を起こしてほしいときには、その統治機構であるstateに要請してください。urges member statesとは言っても、urges member nationsとは言いません。

そんなわけで、今回はこの辺で。

2007年9月26日水曜日

ディレク日記@初雪会議:その① byタテヤマ

だいぶ投稿が空きましたねw

初雪会議でディレクをする立山です。
いい機会なので、ディレク日記みたいなのを書いてみたいと思うのですが、

札幌では今回が2回目のBG作成ということで、
今後数回にわたってはBG作成の行程を連載していきます。

ちなみにあくまで記録用日記のつもりなので、冗長な文章になってしまうこともあるかと思います。
まとめたものは会議が終わった後、会議レビューとして書つもりなので、そんな時は適当に読み流してやってください。

では、1回目の今回は、議題決定から編成を考えるに至るまでを書きたいと思います。

【議題決定から着手に至るまで】

今回の議題は「水問題」です。

元々ディレクはモギコクをやる前から水問題に多少興味があり、どうも全国のモギコクでも頻繁に議題として扱われているようだったので、丁度いいじゃん。やりてー。
こんなノリで議題候補にあげて、めでたく初雪会議の議題として決定しました。

ただし、ひとくちに「水問題」と言っても広範で、問題とされているものはたくさんあります。
その中で、今回これを議題案としてあげるにあたって自分なりに議論にあげたいと思っていた部分はありました。それは「水の商品化の是非」です。

水って石油のような「希少財」として、「商品」として売り買いしていいのか?
んで、水道事業て民営化していいのか?
結局、水って誰がどう管理していけば世界はうまくいくのか?


くだいて言えばこんな感じのことなのですが、
これらは同時に、この会議をしようと思った時点で考えていた「論点のイメージ」でもあります。

さて、そんな漠然とした疑問と少ない知識を元に、どうやって会議の構想を練り、BG執筆に取り掛かればいいのか。それにはまず、国連でどういう議論がされているのか知らなくてはならないのですが、そのことに言及する前に、ディレクが前述のような「論点のイメージ」をもつにいたるきっかけとなった本をあげてみます。


  • 「ウォーター・ビジネス」2004、岩波書店、中村 靖彦

  • 「水の世紀―農からの発想」2003、農文協

  • 「ウォーター・ウォーズ」2003、ヴァンダナ・シヴァ

  • 「世界の<水>が支配される!」2004、国際ジャーナリスト協会


以上4冊あげてみましたが、どれも今回のBG作成にあたって十分な資料とは言えませんでした。

なぜなら、これらの内容のほんとんどが、「水の商品化の是非について意見主張している」ものや「特定地域の現状を検証している」など、「水の商品化という現象そのものをものを論じている」ものであって、「水問題に関する国家間の対立点や国際社会全体の対応」について客観的に述べられているものではないからです。もちろん断片的だったり、主観的に言及はされていたりはしますが。

例えば、前期でやった「核問題」のような安全保障系の議題ならば、その問題自体「国家単位での議論がベース」であることが多く、国連会議という場や国家間の対立点は比較的に想定しやすいと思います。

しかし、人権系、社会保障系の視点が含まれる議題では、まず「個人、地域ベースでの問題」があり、それに対して国家という単位がどう対処して行くかという視点であるため利害関係が整理しにくく、国連会議という国家間の話し合いの場を想定したときに、何が対立点となるのかが曖昧になりやすいのです。

はじめにあげた、ディレクが考えていた「論点のイメージ」。
これは明らかに「個人、地域ベース」で見た「水問題」、もしくは「水の商品化」という現象の一つを切り取ったに過ぎず、国連会議で話し合われるような「国家ベース、国際社会ベース」での視点ではありませんでした。

このままでは、国家間の対立点というものが整理はおろか想定すらされておらず、
国連会議という設定にあげるには不十分です。

ここから、ミクロからマクロへの視点の転換が必要となるわけです。

そして、この時点でもう一点ディレクとしてやるべきことがあります。

それは、自分の「水問題」のイメージを形づくっているこれらの本に書いてある情報がほんとうに正しいのか?「水の商品化」という問題があるというイメージは、これらの本から得ているわけで、その情報が古かったり間違っていたら、想定している論点自体成り立ちません。まずは、裏をとることが先決でした。

【この時点での課題】

  1. 国連での議論を把握する。

  2. 国際的な「水問題」を、網羅的に載っている良書を探す。

  3. 想定している論点以外の論点がないか把握する。

  4. 国家ベースで「水の商品化の是非」を考えるとどのような議論が成り立つのか考える。

  5. 1次情報に当たる。


さて、とりあえずこのような課題を抱えBG構成に困ったディレクは、

宇都宮支部から水問題のBGを頂き、その読み込みからはじめます。

長くなってしまったので、以降のことは次回に。

(雑記)
・「ウォーター・ビジネス」(2004、岩波書店、中村 靖彦)は良著だと思います。
別に、他の列挙した本の内容の質が低いわけではありませんでした。ただし、引用されているジャーナリストの意見や本の構成などが割合かぶっていたりしたので、本選びに失敗したなーという感想です。他に、ボトルウォーター企業(コカ・コーラとかエビアンとか)についてとか個別に調べていくとこれはこれで面白い。
ちなみに、「ウォーター・ウォーズ」の著者、ヴァンダナ・シヴァ氏はインドでは環境系で有名な女性思想家・活動家だそうです。ディレクはこれを読んでいた当時そのことを知らず、最近別の本を読んで名前が出てきたのでびっくりしました。(参照:小熊英二「インド日記」)

2007年8月16日木曜日

前期ディレクreview

SSのPPを25時間遅れで出した前期ディレクの石倉です。なんか副代表から変なふり方されてますが、とりあえずあんまり気にしないで前期ディレクのreview?教訓?なんかを始めます。

【考察不足】
考察不足は否めませんでした。考察不足はどこにあらわれるかというと、論点の設定の仕方です。みなさんお気づきだとは思いますけど、今回の前期会議の論点はものすごい広かったと思います。ディレクが考察不足だと、あんなのっぺり会議になってしまいます。

では考察不足はなにから来るかというと、勉強不足です。

別に、今回程度の勉強量であっても、BGは書けます。他の核のBGを見るとわかりますが、中身はどこもあまり変わっていません。けれども、今回はBGを書くための最低限の勉強はした、というだけで、論点を定めて会議をするというレベルではありませんでした。勉強不足なゆえに、考察が浅い。したがって論点を絞れない。

たとえば、架空の議題として「国連としてどのような消極的安全保障を認めるか」にしたらどうだったでしょう?もうちょっと充実した議論ができたのではないでしょうか?

ということで中間レポート:


  • 専門書→5冊程度

  • そこで紹介されてる報告書や決議など→いっぱい

  • 関係する主要国のリサーチ→1グループ1カ国

  • 勉強時間よりも考察時間を長く

  • 論点は(架空でもいいから)絞って!



ではまた次回♪

2007年8月15日水曜日

smunメンバーブログ立ち上げ!@タテヤマ

ども。副代表のタテヤマです。

札幌模擬国連 代表/副代表の独断で設立が決まりました。

札幌模擬国連メンバー用ブログです。

初投稿はとりあえずこのブログの趣旨について語りたいと思います。


ここで何がしたいかというと、

一言で言えば活動をやってく内に出てくる疑問や問題点の共有です。


自分たちはモギコク活動で何をやりたいのか。

どういう会議が理想なのか。

デリとして何を考えれば?

ディレクのやるべきことは?

などなど。


本来ならばこれらはMTGの中で話し合われるべきことなのですが、

やったとして空中戦で終わってしまいそうだし、

普段そういうノリでもない(笑)

なので、ここでは普段は中なかなか出てこない札幌模擬国連の活動そのものに関する本質な議論について、

とりあえず語っとけ!そして後々のために生かそう!ということをやりたいと思います。

モギコク活動全般を通したレヴューと言っていいのか。


書きたいことがあるときに、書きたいことを書いてくださいな。

内容の変遷などあるかもしれませんが、それはおいおい。

たぶんしばらくは代表の苦労話が読めると思われますw